今や、バケットシートは走り重視の方々にはすかっかり定番化し、バケットシートは車検対応品が当たり前で品質の向上は目覚しく良くなりましたね。バケットシートの種類も豊富になり、輸入品の代表ブランドのレカロ、国内ではブリッドを初めとして国内外のメーカーから様々な種類・用途のブランドのバケットシートが発売されていますね。

　一方で、侮れないのが純正シートです。インテグラタイプＲ（ＤＣ２）のレカロに座った時は、正直驚きました。下手な安物バケットシートよりは、安全性や乗り心地はよっぽど優れています。なんてったって、メーカーがお墨付きをするシートですからいい加減なことはしませんよね。

　ということで、「1st　Stage流パーツ選び・バケットシート編」では、フルバケットシート歴２０年、４脚座り継いだバケットシート選びのポイントをご紹介いたします。

　ついに、５脚目のバケットシートは 『ブリッド（BRID）アーティス３』 に決定！
ブリッドのバケットシート、良いですよ！現段階では、最高スペックかもしれません 。（誉めすぎかな？？） 新製品は、バケットシートだけではなくシートレールも車検対応になりクオリティー・スペック的にも確実に進化しています。詳しくは、後日レポートをアップしますので、ご期待ください。

■バケットシートのメリット：体をがっちりサポートする。
　ご存知のように、車が走っている時には、常に何らかのG力が加わっています。例えば、前方に加速していれば後方に押さえつけられるＧを感じます。ブレーキングの時には、前にかがみ込む力（ピッチング）を受けたり、コーナリング最中は遠心力が働きコーナーの外側へ押し出そうとする力をドライバーは受けます。この力は速度とともに大きくなっていきます。

　この力によってドライバーの体はシートから動いてしまうので、シートにしっかりと体が固定されていないとハンドル操作・ペダリング等素早く確実な操作ができなくなってしまいます。そこで、ホールド感のあるバケットシートで体の固定が必要になります。（皆さんご存知ですよね。）

■バケットシートのメリット：軽量化
　意外と見落としがち？なのがバケットシート交換が車の軽量化に大きく貢献することです。インテグラタイプＲ（ＤＣ２）の純正レカロシートは、重さ２０キロもあるそうです。シートの交換を前提に考えられているランサーエボリューションRS（競技用ベース車）の安物純正シートですら１５キロはあるそうです。

　重い純正シートに対して、現在発売されている主たるバケットシートを調べてみると、ＦＲＰ製で１脚あたり５キロ〜となっています。バケットシートと純正シートの重さの違いは歴然ですね。運転席側・助手席側と２脚ともバケットシートに交換したら、かなりの軽量化になりますね。２０キロ重量が減ると車の挙動の違いが体感できます！

■バケットシート選び：実際に座ってみる
　１番大切なのは、「実物に座ってみる」ことです。
これまでの経験から、バケットシートをブランドで選ぶ事が必ずしもベストではありません。もし、お目当てのバケットシートがあるならば、お店・友人・オフミ・見知らぬ他人のバケットシートに座りまくってください！ 実際に座ってみるとカタログに書かれて無い部分に気付いたり、あなたのイメージと実際が違うことに気づくはずです！

　バケットシートってショップにサンプルが置いてあるってこと少ないですよね。1st　Stageはジムカーナやっているんで練習会場やイベント会場で、「バケットシート選びで悩んでいるので座らせてください。」とお願いしまくっていました。こうお願いをした方は、全員が気持ち良く座らせてくれました。

　ついでにオーナーから装着しているバケットシートを選んだ理由とか、感想なんか聞いてみたりとバケットシート試座からお友達になることもできますので、人脈が広がり一石二鳥！また、競技系の方々は本職がショップのメカって方が結構多く、お安く買えたりして、一石三鳥？一挙両得？棚からぼた餅？です。（笑）

　めでたく、お目当てのバケットシートに座ることが出来ました。ただ座るだけでは、意味がありません。バケットシートに座ったら確認したいことは次のポイントです！

■バケットシート選び：身体がしっかりとサポートできるか？
　バケットシートの本来の目的のがっちり自分の体がサポートできているかを確認します。

合言葉は「キツ過ぎず、ユル過ぎず」です。

　バケットシートに座ったら、体を左右に揺すり、体のホールド感を感じ取ってください。お尻の据わりは大丈夫か？腰、脇のサイド部分のサポートは大丈夫か？肩のサポートは大丈夫か？各部分を入念に確認してみてください。

　この時、バケットシートがしっかりと車や床面に固定されていることを確認してください。ショップのサンプルは、展示用レールに付いているだけという場合が多いので、バケットシートが動いてしまい本来の目的を果たせないことがあります。

■バケットシート選び：シートの剛性はどうか？
　バケットシート本体の剛性は十分か？を確認します。座ったときに身体を左右に揺すってみて、変な動きが無いかを確認します。変な動きとは、バケットシート本体がねじれるような 動きをしたり、肩の部分の剛性感が無くが妙に柔らかかったりしてないかです。

　肩部分の剛性は、僕的には意外に盲点ではないかと思っています。実際に自分の車に装着して使い始めると、バケットシートの方の部分はちょうどいい出っ張りなので、荷物を取りだすために寄りかかったり、乗り降りの際に肩の部分を掴んでいるんです。その時、方の部分の剛性が無いと「バリッ！」と肩の部分が折れてしまいます。これ、実際の経験談です。
バケットシートの剛性については、車検対応のバケットシートが最近はスタンダードになっていますので、バケットシート選びの客観的基準として下さい。

■バケットシート選び：操作性はどうか？
　運転シーンで考えられる操作を一通りやってみて、体とのフィッティングを再確認します。自分の車と同じ車種に装着されているバケットシートに座るベストなのですが、なかなかめぐり合えないのが実情です。そこは諦めずに車種別のオフミの活用やショップに行った際他のお客さん等にあたってみるのも良いですね。 特に、ロードスターを代表とするオープン系やビート、カプチーノ等の軽なんかは、肩が幅広のバケットシートだと車に入らないってことがありますので、是非とも実車で確認したいところです。

操作性の観点からバケットシート選びで失敗しないチェック項目はこんな感じになります。

* 視界を確認してみる
* ハンドルをすえ切りしてみる（ロックtoロック）
* シフトチェンジしてみる
* クラッチペダル踏んでみる
* サイドブレーキのレバーを上げ下げしてみる

　バケットシートでサイドブレーキを引いたときの状態は、ジムカーナ屋さんはとっても気になるところなんです。ブリッドでは、「アーティス」というジムカーナやダートラ用にサイドブレーキが引きやすくなったバケットシートがあるくらいです。

　ジムカーナ練習会で走り込むと１日に５０回以上サイドターンすることがあります。 バケットシートが体に合わないとサイドブレーキ引くたびに、左上腕部（二の腕部分）がバケットシートの肩部分に当たってしまいます。練習中はアドレナリン大放出で集中しているから痛さを感じないんですが、翌日腕を捲くると、大きなアザができているなんてことが良くあります。

■バケットシート選び：座り心地が良いか？
　体格は個人差がいちばん大きい部分ですので、主観、フィーリングを大事にしてください。
タイム狙いの競技オンリーであれば、ややキツめのバケットシート選びが良いですが、そんな利用の仕方をする方は少数派ですね。きつめのバケットシートでは長距離利用は間違えなく辛いです。 日常の使い勝手を考えるのが現実的バケットシート選びです。

　クッションの素材も、バケットシートメーカーによって特徴がありますので、要確認です。 バケットシートは体全体を覆うものなのでノーマルシート以上に暑さを感じます。

　

　例えば、合成繊維でナイロンが多用されているような素材だと、ビニールシートを背中に羽織ながらドライビングをしているイメージになります。夏場は、エアコンガンガンにかけても背中は汗ダクになってしまいます。また、クッション（中のアンコ）がスポンジになっている製品が一般的ですが、材質によっては はじめは座り心地が良いけど急速に悪化しますので注意が必要です。これらは全て1st-stageの経験です。

■バケットシート選び：財布の中身
　このご時世、これが一番重要だったりするんじゃないでしょうか？安物買いの銭失いにならないよう、 気に入ったもの、ジャストフィットなバケットシートに出会えたら、それが買えるまで我慢した方がいいでしょう。（笑）

　実は、今バケットシート交換しようか悩んでいます。
　本HPで紹介しているスタウトのバケットシートは結構気に入っていて５年近く使っています。さすがに５年も使うと、生地が疲れてきました。座り心地悪くなってきたし・・。（涙）

　ブリッドアーティス２は、体重８０キロの人が４年間使っても不具合が全く無いので、車検レベルの剛性は確保しているってことなんでしょうけど・・・。

　・実際に座ってみていい感じのバケットシートを見つけたんだけれども値が張るな・・・。
　・シート地の張替えをやってくれる所を見つけたので、今のを張替えるのも手だな・・・・。
　・程度の良い中古バケットシートを探して張り替えるのもありだな。
と言った具合に色んな案を考えています。

悩んでいましたが、ついに５脚目のバケットシート 『ブリッドアーティス３』 に決定！